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高齢者と脱水症ー水分補給法について


日本の気候風土が、温帯性から亜熱帯へ変わりつつあります。特に、近年は最高気温が35~37℃以上の日が年に数日あることが当たり前になっています。脳外科学会でも、随分以前から冬の脳内出血と夏の脳梗塞に注意を喚起してきましたが、亜熱帯化の影響で、益々脳梗塞や脱水症に注意が必要です。
一般的に人間は、男性で全体重の60%、女性で55%の水分を体内ー特に筋肉で蓄えています。そして、脱水等の水分量の減少を視床下部からの命令でのどの渇きとして感じ、水を飲む事で水分の補給をしています。したがって、水分補給量はのどの渇きに応じて接取すれば問題ない事になります。
しかし、ここで注意する事が2点あります。まず第1に、加齢と供に全身の筋肉量が減少します。この為、若い頃に比べて体全体の水分貯蓄量が減少しています。従って、若い頃には耐える事が出来たのどの渇きも即、脱水症から熱中症へ進展する危険性が増える事になります。特に、就寝前の様にある程度長時間水分の補給が無意識に困難な状態の場合には、周囲の温度や湿度に配慮して、ある程度少しののどの渇きでも水分の摂取が必要です。
第2点として、接取する水分の成分の問題があります。最近、テレビのCMでも指摘がある様に、体内の水分は水と電解質(塩分)で構成されています。この水分摂取を水のみで行うと、体内の電解質が減少し浸透圧が下がり、体のむくみや筋肉の痙攣を起こります。補給する水分が少量の場合は真水で問題はありませんが、たくさん汗をかき、一度に多量の水分を補給する場合は電解質入りの水を補給する必要があります。人間の体内の水分は、1リッターの水に対して塩分3g(小さじ1/2)を摂取する事で補う事ができます。多量に水分を補給する場合は、塩分入りの水の摂取が大切です。以上水分補給の注意点をお伝え致します。


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