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脳卒中は、脳の血管に破綻をきたし意識障害や麻痺を起こした状態を示し、出血も梗塞も含まれます。代表的は脳卒中について説明します。

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞

ラクナとは孔(穴)という意味で1本の穿通枝(*)の栄養領域の梗塞です。一般的な大きさは、5mm~20mm程度です。脳卒中の中で最多の疾患ですが、梗塞の大きさ(10mm以下)や運動領など以外の場所では無症状の事があります。危険因子では、高血圧症、糖尿病、喫煙等が挙げられます。当院では10mm以上のラクナ梗塞の患者さんを治療対象としており、それ以下の小さな梗塞の方は経過観察をしています。
※初診の方は予約なしで受診可能です。

*穿通枝=一般的に脳の主幹動脈(太い動脈)は脳の表面に存在し、脳内には長径200~300オングストローム(0.2~0.3mm)の細い血管が栄養しています。この脳内の栄養血管が穿通枝と呼ばれる動脈です。

脳梗塞

脳梗塞

半身麻痺、言語障害、しびれなど運動障害、感覚障害が代表的。一見 脳の障害とは気が付かない症状も多く注意が必要です。いずれの症状にも当てはまる大きな特徴は突然起こるということです。舌がもつれる、 頭が痛くなる、しゃべれなくなるといった症状が突然起きたらすぐに受診ください。
脳の主幹動脈(太い動脈)がアテローム変性を起こし、徐々に血管の狭窄を来たし閉塞後に脳梗塞となります。主幹動脈が閉塞し、脳梗塞が完成するまでの間を脳血栓症と呼びます。その時間は、一般的には3~6時間でこの間に血栓を溶かせば、全例ではありませんが、脳梗塞に至らない例もあります。脳梗塞の大きさは上記のラクナ梗塞より大きく、時には100mmを超える梗塞も存在し、殆どの例では半身麻痺や感覚障害や失語症等の症状が出現します。
患者さんの御希望に叶う治療を受けて頂けるよう、色々な病院や他科のドクターとも常に連携をとっています。
※初診の方は予約なしで受診可能です。

症状

舌がもつれる

頭が痛くなる

運動麻痺

しゃべれなくなる 等

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脳塞栓

脳塞栓

脳塞栓は血液や脂肪等のかたまりが脳に運ばれ、脳血管がつまる状態をいいます。突然発作がおき半身不随、半身知覚消失、言語障害、重症になると昏睡が続き、四肢麻痺を起こします。
脳以外の部位の塞栓物が脳の主幹動脈を閉鎖した結果生じる脳卒中です。塞栓物のできる部位は、心臓、頚動脈が代表的です。
塞栓物の種類は、血栓(血液の塊)が最多でそのほかコレステロール結晶、アテローム片、脂肪、腫瘍等があります。症状は広い範囲の脳が突然壊死に陥る為、片麻痺や意識障害等重症例が多い傾向です。

症状

失語症

四肢麻痺 等

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脳内出血

脳内出血

脳内出血が起こると、頭痛、嘔吐、手足の麻痺、言葉が出ないなどの症状が現れます。アルコール常飲者、肝臓機能が低下している人、血小板が少ない人は出血が止まりにくく重症化する人が多いのが特徴です。
出血の原因は殆ど高血圧症で起こります。死亡率は75%とも言われていますが、近年高血圧症の治療の進歩と患者さんの病気に対する認識の上昇で減少傾向にあります。好発年齢は50~60歳代で、出血する部位は大脳、幹部、小脳などに見られます。血圧が高い場合には出血量が多い傾向にあり、運動麻痺や意識障害等を引き起こします。出血量が50cc以下では手術をせず、50~100ccは定位的手術で血腫吸引術行い、100cc以上では救命目的で緊急の開頭手術が必要になります。

症状

言語障害 等

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くも膜下出血

くも膜下出血

バットで殴られたような激しい頭痛が起こります。急に起こった頭痛の場合、まずはくも膜下出血を疑ってください。MRIによる診断でほぼ100%診断できます。
くも膜下出血の原因の90%以上は、脳動脈瘤の破裂により起こります。好発年齢は40~50歳代で、典型的な症状はバットで殴られた様な激しい頭痛、今まで経験した事の無いほどの頭痛と患者さんが表現します。また、症状は意識障害が主体で運動麻痺は通常伴いません。年間の発症率は人口10万人で20人と言われています。治療法は手術のみで、再出血予防が目的となります。手術方法は従来から行われている動脈瘤頚部を遮断するクリッピング法と血管の内部からコイルを詰めるコイル法に分かれます。

症状

バットで殴られたような激しい頭痛 等

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MRI検査について

未破裂脳動脈瘤

  • 未破裂脳動脈瘤1
  • 未破裂脳動脈瘤2

未破裂脳動脈瘤は成人人口の約5%(500万人/1億人)に方に存在すると考えられています。未破裂脳動脈瘤が破裂するとくも膜下出血を引き起こします。くも膜下出血の年間発症患者は約2万人/日本である為、この未破裂脳動脈瘤の年間発症率は、約0.4%と考えれています。破裂率は決して高くないものの、動脈瘤が一度破裂すると3人中1人しか社会復帰出来ない為、個々の患者さんの年齢や、動脈瘤の大きさ、場所、形から手術適応が考えれています。一般的な手術適応は動脈瘤の大きさが5mm以上、瘤の形が不整、多発性、家族歴等があります。

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脳卒中(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)の予防・早期診断や脳ドック頭痛外来めまいしびれの症状でお困りの方は広島市中区の山村クリニック(脳神経外科、神経内科、放射線科)へお越し下さい。