院長コラム・クリニック情報の記事詳細

高尿酸血症(痛風)と食事


高尿酸血症とは、血液中の尿酸が多くなった状態を言い、その原因には尿酸の過剰な産生や摂取、尿酸の排出障害等があります。この尿酸の値が高くなると、尿酸塩が析出し産生され、関節に炎症が起こり、急性関節炎すなわち痛風を起こします。また、高尿酸血症を放置すると痛風以外にも、尿路結石、腎機能障害、心疾患や脳血管障害を起こす原因となりますので、放置しないで早めに治療する事が大切です。高尿酸血症のなかで、痛風発作を引き起こす症例群の大規模な疫学調査の結果、その原因には食事の過剰な摂取による肥満、食事内容、アルコール過剰摂取、運動不足等が要因としてあげられています。
食事療法は、プリン体を多く含んでいる食物を過剰に摂取する事を避ける様にしましょう。具体的には、海老などの甲殻類、レバー等の内臓、カツオやサンマ等を多量に摂取する事を控ましょう。しかし、最近の研究によると、高尿酸血症を予防するためには、プリン体の多いものを控える事よりも、肥満を改善する事が重要である事がわかってきました。何故なら、肥満になると、高インスリン血症の状態になり、その事で尿酸の産生を増加させ、またその排泄を遅らせる事となります。このため、高尿酸血症の治療の第一目標は肥満を解消する事になります。具体的にはアルコールの飲みすぎを控え、外食や油物も控え、早食いや食事時間の不規則を改善し、肥満を解消し予防しましょう。また、激しい運動は無酸素運動となり、かえって尿酸の産生を増加させる為、早足で歩く等の有酸素運動が有効です。

★プリン体ー分解された最終産物が尿酸になります。

 


2011 (c) Yamamura Brain Clinic All Rights Reserved.
脳卒中(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)の予防・早期診断や脳ドック頭痛外来めまいしびれの症状でお困りの方は広島市中区の山村クリニック(脳神経外科、神経内科、放射線科)へお越し下さい。